SFAとしてPipedriveとHubspotを比較する

SFAとしてPipedriveとHubspotを比較する

SFAとは

SFAは「Sales Force Automation」の略で、営業支援ツールとして営業活動を自動化し、効率化するためのソフトウェアです。具体的には、顧客情報の管理、営業機会の追跡、見積もりや提案書の作成、営業パイプラインの管理、営業活動の分析といった機能を提供します。SFAを利用することで、営業チームはより戦略的に活動を進めることができ、顧客との関係構築や収益の向上に繋がります。

CRM(顧客関係管理)として中小企業に人気なPipedrive/HubSpotがありますが、この記事ではSFAとしての機能に絞って比較したいと思います。

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比較表

早速比較してみます。検証項目は、Pipedriveの方がSFAとしての機能が細かく書かれていたので、そちらのプランごとの機能比較表をベースにしています。

サービス Pipedrive Hubspot
プラン Essential Advanced Professional Power Enterprise Starter Professional Enterprise
料金
基本料金 0 0 0 0 0 1800 129600 480000
営業一人あたり料金 2100 3800 7600 9200 13800 2400 12000 18000
リード/案件の管理
リードと取引の管理 2 15 100
カスタマイズ可能なパイプライン
製品カタログ
データのインポートとエクスポート
重複データをマージする
カスタムフィールド
重要フィールド
必須フィールド
数式フィールド
パイプライン固有のフィールド
取引カードのカスタマイズ
やり取りの追跡
人と組織の管理
メンションとコメント
ファイルの添付
連絡先マップ - - -
カレンダービューおよびアクティビティ管理
アクティビティ リマインダー通
メール受信箱
双方向メール同期
複数のメールアカウント同期 - - -
カスタマイズ可能なメールテンプレートと署名
フィールドをマージ - - -
メール開封とクリック追跡
グループメール
メ-ルスケジューリング
ミーティングスケジューラー
ビデオ通話スケジューリング
対応可能状況全般スケジューリングのリンク
連絡先タイムライン
電子署名付きSmart Docsアドオン アドオン アドオン
自動化
セールス アシスタント
APIアクセス
ウェブフック
自動化
遅延ステップと待機ステップ
スマート連絡先データ - - -
自動割り当て
分析/レポート
取引レポート
アクティビティレポート
会社とユーザーの目標
ビジュアルダッシュボード
共有可能なダッシュボードリンク
レポートでのコラボレーション
収益予測レポートとビュー
サブスクリプション収益レポート
ダッシュボードでのコラボレーション
カスタムフィールドのオプション
リード管理
チーム目標
セキュリティ
ワールドクラスのデータ ストレージ
ユーザーアクセスとデバイス履歴
SAML SSO(シングルサインオン)ログイン
2要素認証
SOC2準拠
AES-256暗号化
表示/非表示のオプション
ユーザーの表示/非表示グループ デフォ デフォ
ユーザー権限セット デフォ デフォ
セキュリティダッシュボード
セキュリティアラート
セキュリティルール
モバイル
AndroidおよびiOS用ネイティブモバイルアプリ
400を超える連携が用意されたマーケットプレイス
Google と Microsoft と連絡先を同期
Google と Microsoft とカレンダーを同期
Gmail用のChrome拡張機能
すべてのデバイスをリアルタイム同期
近隣の連絡先位置情報
取引とアクティビティにリンクされた通話者ID
自動通話記録
ウェブからモバイルへの通話
使用制限
進行中取引(会社ごと) 3000 10000 100000 200000 無制限
カスタムフィールド(会社ごと) 30 100 300 500 無制限 1000 1000 1000
インサイトレポート(ユーザーごと) 15 30 150 250 無制限 -
インサイトダッシュボード(ユーザーごと) 1 1 無制限 無制限 無制限 10 325 250
対応可能状況全般のスケジューラーのリンク(ユーザーごと) - 1 無制限 無制限 無制限
有効なメールアカウント同期(ユーザーごと) - 1 2 3 5 1 1 1
アクティブな自動化(ユーザーあたり) - 30 60 90 180 -
遅延ステップと待機ステップ(自動化ごと) - 3 10 10 10 -
チーム(会社ごと) - - 3 15 無制限 - 10 300
カスタム表示/非表示グループ(会社ごと) - - 3 15 無制限 - -
カスタム権限セット(会社ごと) - - 2 10 無制限 - -

オピニオン

比較した結果、SFAとしての機能に関しては、Pipedriveの方が安いプランでもさまざまな機能を利用できると感じました。マーケティングオートメーションや、カスタマーサポートなど、その他のCRMとしての機能はまた別で考慮する必要がありますが、営業中心のチームだとPipedriveの方が合っているように思います。

HubSpot App Marketplace

これらのサービスはデータ連携することもできるので、営業はPipedrive、それ以外はHubspotとして併用して使うこともできそうです。

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